将来性を考えてフリーエンジニアとして働いていく場合には、管理職に就くためのスキルアップを図ることが重要である。
個人事業主とはいえ、事業を取り仕切る立場を経験することができるのが一つのメリットであり、ビジネスを行うという考え方をもっていかにうまく経営していくかということを考えて仕事をしていくことにより、管理職で働くための物事の見方を身につけることができる。

これに加えて重要となるのが、キャリアとしても管理職としての立場を経験していくということである。フリーエンジニアとしてプロジェクトリーダーやディレクターの仕事を受託することによって、管理職としてのキャリアを積むことができる。
企業に勤めている立場からプロジェクトリーダーやディレクターを行うのに比べて、新たに人間関係を作り上げたり、個人の能力を見極めたりすることに苦労する。しかし、全体を把握してプロジェクトを動かす能力を身につけるにもうってつけの方法である。

ただ、こういった経験のみでは経営に関する視点を育むことは難しい。
そのトレーニングの場となるのはクライアントとの交渉の場であり、クライアントの要望を飲み込みつつ、自分に利益となる契約を勝ち取れるような討議を行うということを常日頃から行うことが重要になる。
それによって、フリーエンジニアとしての仕事の中に経営の考え方を取り入れることができる。そうやって管理職となるための力を伸ばすことが将来の備えになるのである。